妊娠中の喘息症状による影響
妊娠すると喘息の症状が
悪化する:⅓
変化なし:⅓
改善する:⅓
という割合で報告があり、人それぞれなので、自分はどうなのか、まず医師に相談をしてみましょう。
妊娠中に喘息発作を起こすと、胎児が低酸素血症に陥り、血流低下、流産、発育不全、脳障害などを引き起こす危険性があるからなんです!
妊娠中に喘息の発作が出ないようにコントロールすることが胎児の正常な発育のためには重要です!
妊娠中の喘息治療の影響
喘息治療薬全般の疫学研究では、胎児との有害事象との関連は見られなかったとの報告があり、
先天異常発生率は治療によりわずかな増加であることより、しっかりと使用し、症状をコントロールすることが大切であるという結論になっています。
吸入薬は全身循環への移行が少なく、肝臓で速やかに代謝されるので胎児への薬剤移行も少ないものと考えられます!
国内外のガイドラインでも妊娠中の治療薬の治療の重要性が記載されており、自己判断による服薬中断はしないように!!!!
吸入ステロイド(ICS)
「商品名:成分名」でまず、紹介していきます。
- アズマネックス:モメタゾンフランカルボン酸エステル
- アニュイティ:フルチカゾンフランカルボン酸エステル
- キュバール:ベクロメタゾンプロピオン酸エステル
- パルミコート:ブデゾニド
- フルタイド:フルチカゾンプロピオン酸エステル
以上が単剤での商品です。
配合剤に含まれていることもありますので気になれば相談してみてください。
妊娠中の吸入ステロイドについては疫学研究が多く報告されています。
パルミコートを使用した妊婦6600人以上で胎児の先天異常の増加は認められていません。
この場合の先天異常は、口唇口蓋裂の発生率・心血管奇形発生率・早産・子宮内発育遅延などを指します。
ただ、この報告の著者は喘息の重症度による影響も除外できないとしつつも、高用量の吸入ステロイドを使用している喘息患者は、最小限の吸入ステロイドで喘息をコントロール出来るようになってから妊娠を計画すべきであると述べています。
高用量かはお手持ちの薬によって変わりますので医師・薬剤師に確認してみてください。
喘息がよくなってから妊活をしていただくと安心して出産することが出来ます。
喘息がよくなってから妊活をしていただくと安心して出産することが出来ます。
吸入短時間作用型β2刺激薬(SABA)
- ベネトリン,サルタノール:サルブタモール
- メプチン:プロカテロール
- べロテック:フェノテロール
- アスプール:イソプロテレノール
以上のような商品があります。メプチンが有名ですね!
発作が起きた時に使うことが多い薬です。
疫学研究では、妊婦において先天異常の発生率は2.0%とベースライン(=先天異常の自然発生率)内であると報告されています。
研究例は少ないですが、現時点では妊娠中の使用による胎児への影響はないと考えられています。
吸入ステロイド(ICS)と長時間作用型β2刺激薬(LABA)の配合薬
- アドエア:フルチカゾンとサルメテロール
- フルティフォーム:フルチカゾンとホルモテロール
- レルベア:フルチカゾンとビランテロール
- シムビコート、ブデホル:ブデゾニドとホルモテロール
- アテキュラ:モメタゾンとインダカテロール
使っていることが多い商品が多いのではないでしょうか。
”長時間作用型β2刺激薬の単剤吸入薬”というものも医療用であります。
ただ喘息で使えるのはセレベント(サルメテロール)だけ。
基本的には慢性閉塞性肺疾患の方に使われます。
ただ喘息で使えるのはセレベント(サルメテロール)だけ。
基本的には慢性閉塞性肺疾患の方に使われます。
ステロイドと長時間作用型β2刺激薬の配合薬に関する疫学的研究結果も示されている。
ステロイド単剤と比較し、配合剤でも胎児に先天異常のリスク増加に関連しないと考えられています。
吸入薬の再使用の疑問について回答!
「以前使っていた吸入薬が出てきたのだが、また使えますか?」
という相談が大変多いのが吸入薬!
①本体に使用期限が記載されているものは、開封後もその期限までは使えます!
②一定期間放置してしまったのであれば空噴霧から始めればOK!
エアゾール:L字の形状。3日以上使用していないのであれば初めから。
レスピマット:筒状ではあるがボタンを押すと粉が自動で出てくるタイプ。
7日以上使用していないときは初めから。
筒状のタービュヘイラー(シムビコートなど)、長方形のようなエリプタ(レルベアなど)は開栓後の有効期限は6週間以内。
①霧がきれいに出ないときは使用しないように!
②うまく出ないからと洗ったりつついたりしないように!
③カウンターが0になっている時や、残量計でわずかを示すときは規定量が出ていない可能性があるので使用しないように
「商品名 再使用期限」などで検索するとメーカーがQ&A形式で回答してくれていますので心配であれば知れば調べてみてください。
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