妊娠中のワクチン接種は不安がありますよね。
今回はこちらについて説明させていただきます。
妊娠中に感染したらどうなるの?
妊婦もインフルエンザにかかると、乳幼児・高齢者・基礎疾患がある人と同じで肺炎などの重篤な合併症が生じやすいことが明らかになっています。
妊婦が、インフルエンザ流行中に心肺機能が悪化し入院するリスクは、産後と比べて
妊娠14~20週(初期)だと約1.4倍↑
妊娠27~31週(中期)だと約2.6倍↑↑
妊娠37~42週(後期)だと約4.7倍↑↑↑
と週数とともに増加するという報告があります。
また、インフルエンザによる死亡者の5%が妊婦だったこともあるほどです。
予防接種は妊婦と児の双方に利益!
妊娠4ヶ月までにワクチンを受けた母親から生まれた子供で、先天異常の発生率の増加は見られなかったとの報告があります。
インフルエンザは不活化ワクチンの接種にはなりますが、ワクチンに関連するとされる重篤な有害事象の報告もほとんどありません。
授乳中のワクチン接種に関して
授乳婦がインフルエンザワクチン接種をしても、母乳の安全性に影響はないとされています。
お母さんが感染してしまうと、抱っこしたりなどの育児をすると、密着しなくてはならないので、お子さんへの感染のリスクが高まります。
ワクチン接種や部屋の換気・加湿などの対策をしっかりと行うことで、安心して授乳などの育児を行っていただけるのではないかと思います。
赤ちゃんもインフルエンザにかかるの?
新生児がインフルエンザに感染する確率は、さほど高くないと考えられますが、感染するケースがゼロというわけではありません。
胎盤と初乳を通して、ママから赤ちゃんへ抗体が移行することで得る母子免疫(受動免疫)の作用によって、生後6か月頃までは感染症等の疾患に罹りにくいと考えられています。
1、ママがインフルエンザに感染している場合、授乳中等にママがせきやくしゃみをして、その飛沫が赤ちゃんの口や鼻を通して体に入り込み感染してしまう。2,家族が、外部からインフルエンザウイルスを持ち込んで、自分が感染していると気付かずに赤ちゃんに触れてしまい感染する。3,インフルエンザに感染しているご家族が、せきやくしゃみをした手を洗ったり、消毒したりしないまま、赤ちゃんが遊ぶおもちゃ等に触れて、そのおもちゃを口にした赤ちゃんが感染してしまう。
インフルエンザが重症化して、インフルエンザ脳症を発症した場合、およそ25%で後遺症が残ると考えられています。
後遺症としては、①身体障害(体、手足の片側麻痺、聴力障害、視覚認知障害等)
②精神障害(知的障害、記憶障害、失語症、てんかん等)
があげられます。
大人と同様にしっかりと手洗いや加湿、換気、ワクチン接種などの対策をしていただければ、安心です!
ワクチンの防腐剤の影響は?
添加物に関して、接種に抵抗を持たせようとする誤情報がたまに流れますよね。
安心・納得いていただくために!
こちらに関してもしっかりと説明させていただきます。
と含まない製品があります。
チメロサールにより自閉症スペクトラム(ASD)リスクが増加するという指摘が過去にありました。
ワクチンの効果持続に関して
インフルエンザワクチンは、摂取して約2週間後から効果を発揮し始め、5ヶ月間効果が続くとされています。
なので、まわりがかかり始めてからの接種では遅いです!
シーズンが始まる前に接種してください。
大体10月ごろから摂取できるのは、10月に打つと来年3月まで効果があるのでシーズンをカバーできるためです!
自費の接種になるので、費用に関しては各家庭で検討してください。
インフルエンザの薬について
抗インフルエンザウイルス薬は、日本で使用可能なものは、現在5種類あります。
どれも妊婦に対しては有益性投与(「デメリットよりメリットが上回るのであれば使った方がいい」という意味)になっているので、気になるのであれば医師に相談してみてください。
タミフル・リレンザ・イナビル(先発品で記載しましたがジェネリックを含む)は、妊婦でも発症後48時間以内に服用することで死亡などの重症化リスクを下げることが出来ると報告されています。
そのため、日本産科婦人科学会・日本産婦人科学会の「産婦人科診療ガイドライン 産科編 2020」では、服用希望する妊婦には抗インフルエンザウイルス薬の投与を行ってもよいとしています。
コメント